超ひも理論と宇宙
『超ひも理論と宇宙』
吉川圭二 著
裳華房
ひも理論と宇宙論の関係についてどのように解説しているかと思って買ってみたのだが、ひも理論につての解説が主で、宇宙論との関係については僅かなページしか割いていない。多元宇宙との関係については全く触れられていない。ひも理論についての解説は数式が織り交ぜられてはいるがわかり易い。
しかし、「空間の次元が二次元の場合、実際にひも宇宙の方程式を解いてみたのですが、時間が十分経ったときに、空間の一方はプランクサイズに収縮し、他の方向は時間とともに無限に広がっていく解が存在することが確かめられました」との説明は耳新しいものであった。つまり、現在の宇宙には遡っていくと前世が存在するということであるが…。