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生命の起源を宇宙に求めて

『生命の起源を宇宙に求めて パンスペルミアの方舟』 著者:長沼毅 発行所:株式会社化学同人

この本は結構「科学的」にパンスペルニア説を説明しているように思う。 地球が誕生したのが45億4000万年前頃、後期重爆撃期が終了したのが38億年前頃、原始海洋ができるのと殆ど同じ時期に生命も誕生したとされている。地球で生命が誕生したのであれば極めて短期間に生命が形づくられたことになる。それならばということでミラーの実験以来、人工生命を合成すべく60年以上実験が繰り返されてきているが一向に生命らしきものは造れていない。環境さえ整えば無機物から生命が比較的短期間に発生するものであるように言われているように思うが、そではなくこのギャップは途轍もなく大きなもので容易ならざるものであるならば、宇宙から生命の種が地球に植え付けられたとする考えも一考に値することになる。 原始的生命体の中には真空、衝撃、宇宙線に耐えられるものがあるという。地球にやってくるこれらの生命体は隕石という繭玉の中に入っていることもある。 地球誕生後に地球上で生命が発生したことが証明できない以上、パンスペルミア説も否定できない。むしろ遍く原始的生命が宇宙空間をさ迷っていると考えた方が良いのかもしれない。

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