宇宙の扉をノックする
『宇宙の扉をノックする』
著者:リサ・ランドール
翻訳: 向山信治 塩原通緒
NHK出版
この本は幾つかのテーマからなる。
一番目は人間サイズから極微のプランクスケールへの旅と逆方向の宇宙のスケールへの物理の旅の話。
二番目はこの極小の物質世界と極大の宇宙の秘密を解き明かすための道具であるLHCについての建設の歴史から、そこで行われようとしている実験内容の話。
三番目はヒックスボソン、超対称性理論や余剰次元などに関連した科学の方法論の話。
四番目は宇宙の謎のひとつダークマターの検出方法などについての話。
このリサ・ランドールという人はその容貌に似合わぬ非常に堅実な物理学者であるとの印象を受けた。