ループ量子重力入門
『ループ量子重力入門』 =重力と量子論を統合する究極理論=
著者:竹内薫
出版:工学社
超弦理論の対抗馬になりそうな理論らしいということでこの本を読んでみた。著者はNHKのサイエンスゼロでお馴染みの竹内薫さんである
「入門」と銘打ってある本は素人向けの本ではなく、これから本格的に勉強しようと思っている人達のための手引書である。ということで、数式も結構でてくるので歯が立たないが、一通り眺めてはみた。
終わりの方に、超弦理論との相違点が書かれていたので、それを紹介しておきます。
・「超ひも理論」は「特殊相対性理論」に「ひも」の「量子論」を合わせた理論構造になっている。
・「ループ量子重力理論」は「一般相対性理論」から始めてストレートに量子化を行う。
・「超ひも理論」は、あらかじめ「ひも」の背景となる時空を仮定しないといけない。
・「ループ量子重力理論」は、背景時空から始める必要がない。
・「超ひも理論」は、「10次元」とか「11次元」という時空の次元が理論から決まる。
・「ループ量子重力理論」は、通常は4次元時空で展開されるが、高次元でも可能だ(次元数は決まらない)。
……ということなのだが。